※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2010年10月1日号

骨粗しょう症検診のすすめ


みなみ整形外科クリニック
 三浦由太先生

 骨粗しょう症は、骨が粗くなって「鬆(すきま、細かい穴)」が入る病気です。骨量が減少して骨組織の微細構造が変化することにより、骨の強度が弱くなって骨折しやすくなります。
 骨粗しょう症は、加齢、閉経などさまざまな要因が関与して発症します。また、近年日本では高齢化が進んで骨粗しょう症が寝たきりの原因として社会問題化するようにもなりました。

 骨粗しょう症の症状は骨量低下のみで無症状な例や、腰痛・腰背部痛のみにとどまるものから、骨折、さらには多発性の骨折をきたす例までさまざまです。特に高齢者では背骨の圧迫骨折、股の付け根の骨折、手首や肩近辺の骨折を起こし、活動が制限され、ひいては寝たきりのもとになります。背骨の圧迫骨折は骨粗しょう症が引き起こす骨折のうちで最も頻度が高い骨折です。背骨に多発骨折が起こると後わん変形を引き起こし、いわゆる「腰曲がり」の状態になってしまいます。
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 秋田市では40歳から70歳までの女性を対象に5歳刻みで骨粗しょう症検診を実施しています。女性は閉経すると女性ホルモン(エストロゲン)が欠乏します。女性ホルモンには骨吸収抑制作用がありますので、閉経後は急激に骨量が減少します。検診を忘れずに受け、ご自分の骨の健康度を定期的にチェックして早期診断・早期治療に役立てていただきたいと思います。


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