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2011年3月4日号

市長コラム

秋田市ホームページで市長の動向や記者会見の
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「市長ほっとコーナー」
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新たな市民社会へ(2)〜気持ちを“カタチ”にするために

市長穂積 志

2月7日、市と(社)秋田県トラック協会、
NPO法人秋田パドラーズは災害時における
緊急輸送、ボランティア活動に関する協定を
結びました
 人間誰もが持っている「人と人との関わりの中で生きたい」「人の役に立ちたい」「社会の中で何らかの役割を果たしたい」という気持ち。秘めた思いはあるのですが、日本人というのはどちらかと言えば、こういった気持ちをストレートに表に出すことは不得手だったように思います。
 前回は伊達直人(タイガーマスク)から届いたランドセルの贈り物の話題から、今後私たちが身を置く社会のありようも変わってきているのではないか、という話をしました。ランドセルをはじめ、さまざまなやさしさや善意が今も全国各地で示されています。人との関わりを求め、社会の中で役割を果たそうとしています。少しずつではありますが、社会全体、あるいは私たちの気持ち自体も地殻変動を起こそうとしているのではないでしょうか。
 一方で、社会システム、制度の改革や変更も始まっています。市民活動促進の観点からは、まずは平成10年の特定非営利活動促進法(いわゆるNPO法)施行が一つの弾みになりました。これにより、今や福祉、環境、文化、スポーツなど幅広い分野で多くのNPO(民間非営利団体)が活躍していることは周知のとおりです。
 また、最近の動きとしてNPO法人などに対する個人の寄付税制の見直しも検討されています。これは、個人でNPO法人などに寄付した場合、所得税や市民税が控除されるなど、個人の寄付を促進しようとするもので、そういった気持ちが“カタチ”になりやすくなるためのしかけ作りと言えそうです。
 今、秋田市が推し進めようとしているものに「市民協働」があります。一言で言えば、市民と市が協力し合いながらこの秋田市をもっと住みよいまちにしよう、ということです。例えば、秋田南高校の裏側にある通称「ぽかぽかオレンジロード」での除草や樹木の枝払い、清掃などは、地域住民と行政の適切な役割分担がなされた市民協働の姿と言えるかと思います。
このようなパターンは今後さらに増えていくことでしょう。
 例年になく厳しかったこの冬、大雪や寒さに悩まされた市民のかたも多かったのではないでしょうか。でも春はもうそこまで来ています。やがて春の風と光の中で、ピッカピカの一年生がランドセルに新しい教科書を詰めて元気に登校する日も間近です。そして、新たな市民社会の足音も…。

「ぽかぽかオレンジロード」は地域の
夏祭りの場としても活躍しています



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