※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2011年3月4日号

健康万歩計


このコーナーでは、みんなが健康で元気に過ごすために必要な、ドクターからのちょっとしたアドバイスを紹介します。

今回のドクター
工藤和夫先生(市立秋田総合病院耳鼻いんこう科 科長)


スギ花粉症の対策
 〜今年のスギ花粉の飛散は多い!

 スギ花粉症はスギ花粉が原因でアレルギー性鼻炎・結膜炎を起こす病気です。症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどがあり、何らかのアレルギー体質があるかたに花粉の刺激が加わって発症します。

スギ花粉症でないかたも注意

 スギ花粉症は、誰でも発症する可能性があります。通常のアレルギー性鼻炎は幼少時に発症しますが、スギ花粉症は10歳〜20歳代を中心に幅広い年齢層で発症が見られます。スギ花粉症の発症には花粉との接触が必要ですから、発症は花粉を避けることで防止できます。テレビなどの花粉飛散情報を参考にして、飛散が多い日は外出を控えましょう。外出時はマスクとメガネが有効です。
 今年のスギ花粉の飛散量は多いことが予想されています。飛散量は前年の夏の気温に関係するといわれているので、昨年の猛暑が影響すると思われます。花粉の飛散が多ければ多いほど、スギ花粉症の患者数も増え、また、重症化します。

スギ花粉症の治療は早めに始めよう

 スギ花粉症の対処として第一に行うべきことは花粉との接触を避けることですが、接触を完全に防ぐことはできないので、抗アレルギー薬などの薬物治療が必要になります。最近、副作用である眠気を少なく抑えて抗アレルギー作用を強くした抗アレルギー薬が開発されていますが、効果が出るまでには内服してから1日〜7日かかります。同じ抗アレルギー薬でも効果が出るまでの時間には個人差がありますので、自分に合った薬を見つけることが大切です。
 今年の花粉の飛散開始は3月中旬と予想されていますので、3月に入った今すぐにでも薬の内服を開始しましょう。飛散前からの治療が重要ですが、症状がすでに出てしまったかたは、抗アレルギー薬のほかに点鼻薬や経口ステロイド薬などを併用することで症状を速やかに抑えることができます。


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