※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2012年3月16日号

健康万歩計


このコーナーでは、みんなが健康で元気に過ごすために必要な、ドクターからのちょっとしたアドバイスを紹介します。

●今回のドクター
 武田 修先生(市立秋田総合病院小児科医長)

気をつけよう! 小児の肥満

 子どものころからの肥満は高い確率で大人の肥満に移行し、成人期の動脈硬化性疾患をはじめ、さまざまな健康障害を引き起こします。動脈硬化となる血管の変化は小児期からすでに始まっているのです。このため、小児期からの肥満の予防や治療の意義は極めて重要です。

大切な小児期の生活習慣

 肥満の原因は、食べ過ぎや運動不足などの生活習慣が最も多くなっています。食習慣の特徴としては、いつでもどこでも食べ物が手に入る環境や、食事の欧米化(動物性脂肪の摂取過多など)が挙げられます。家庭での孤食や欠食(特に朝食抜き)が増加していて、不規則で偏った食事や間食の増加も過食の原因となっています。
 運動不足の原因としては、自家用車の普及、テレビ・携帯ゲームの普及、少子化などが挙げられます。少子化で子どもたちは大事にされ、家事手伝いをせず、屋外で遊ぶ機会も減っているのです。

対策はライフスタイルの見直しから

 小児肥満も大人と同様に適切な食事、運動、ライフスタイルの見直しが治療の基本です。食事は3食バランス良く摂取し、間食やジュースなどは控えましょう。ノンカロリー飲料などに用いられているアスパルテーム(人工甘味料)は小児期に摂取すると肥満を助長する可能性が指摘されていて注意が必要です。運動は習慣が大事なので少しでよいので続けましょう。テレビやゲームの時間は運動不足とも関連し、視聴時間が長いお子さんは肥満傾向が強くなりますので時間を制限することが大事です。肥満解消には家族の協力は不可欠であり、家族の意識改革がとても大切です。

体重は毎日量ろう

 体重は決まった時間に毎日量りましょう。わずかな減量でもうれしく、意欲が向上し、逆に増加は反省を促すことになります。しかし、自分の経験でもありますが、太り始めると体重を量らなくなってしまう傾向にありますので注意してください。


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