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2013年10月4日号

市長コラム

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56年ぶりと7年後

市長穂積 志(もとむ)

「国民文化祭・あきた2014」のカウントダウンボード除幕式で。国文祭まではあと1年!(9月14日、エリアなかいち)
 9月8日早朝、うれしいニュースが飛び込んできました。“2020年(平成32年)オリンピック・パラリンピックの開催が東京に決定!”。この知らせにみなさんそれぞれが、夢、希望、感動、平和の祭典などのイメージや、中には東日本大震災からの復興や経済の活性化を思い描いたかたもいるのではないでしょうか。同時に私は、「56年ぶりと7年後」ということについて思いを巡らせてみました。
 昭和39年の東京五輪から56年ぶりとなる2020年の五輪。先の東京五輪では、聖火が秋田市内を走り抜けたこと、体操の遠藤幸雄選手(秋田出身)の金メダルや女子バレーボールチーム「東洋の魔女」の活躍などが思い起こされます。
 そして、マラソンの円谷幸吉選手が国立競技場に入ってきたときの歓声と、その後、ゴール目前で外国の選手に抜かれて銅メダルだったことなどが、当時小学1年生だった私もおぼろげながら覚えている場面です。子ども心にどこか晴れがましく、世の中全体が浮き立っていたような印象が残っています。まさしく、戦後日本の復興と高度経済成長の象徴的な出来事だったと思います。
 そして2020年の東京五輪は今から7年後。五輪の精神は変わらなくても、高度経済成長神話の終焉や社会の少子高齢化と人口減少など、前回の開催時とは社会経済状況は様変わりし、さらには阪神大震災と東日本大震災が起き、地球温暖化によるものと思われる異常気象が頻発しています。こうしたことも踏まえ、7年後の五輪は、高齢者や障がい者にやさしく災害にも強い、その時代に沿った五輪でありたいですし、その方向に向かっていくべきだと思います。そこには成長から成熟へのストーリーが必要です。
 また、東京五輪が決まって、みなさんはこの7年間をどう生き、7年後に自分はどうしているかを想像しませんでしたか。観客としてテレビの前で声援を送ることはもちろん、競技者として五輪をめざす若者や、ボランティアとして参加を考えているかたもいるでしょう。また、多くのかたは五輪とは別に、今の仕事や学業のこと、健康や家族、地域などについて、それぞれの7年後を思い描いたのではないかと思います。
 7年というのはそれなりにまとまった時間です。旅に例えれば、この7年の旅を終えるとき、充実感や達成感とともに、楽しく懐かしく振り返りたいものです。

祝! 2020年東京五輪


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