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※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
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2014年1月3日号
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新春市長コラム |
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秋田から光を放とう
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秋田市長
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市民のみなさま、明けましておめでとうございます。
暦の巡り合わせから、例年より長い年末年始のお休みになったというかたも多いことと思いますが、新しい年をいかがお過ごしでしょうか。久しぶりに家族がつどい、おせち料理を囲んでにぎやかなひとときを送るもよし、寝正月を決め込んで日頃の疲れを取るもよし。心身共に大いにリフレッシュして、英気を養いたいものです。 さて、平成26年(2014年)の干支は、「午(馬)」です。 農耕、運送、そして乗用と、“人馬一体”という言葉があるほど、古くから人との関係が深い馬。ただ大きな違いの一つは、人間の視野は180度から200度であるのに対し、馬は350度。つまり真後ろ以外は、居ながらにして見渡すことができるそうです。私たちも、あるべき将来をしっかりと見据え、慌ただしい日々の中にあっても、眼前のことにとらわれることなく、幅広い視野を持ちたいものです。 また、“人間万事塞翁が馬”の例えもあります。今年もいろいろなことがあると思いますが、あまり一喜一憂せず、何ごともうまくいく一年にしたいものです。 |
Last Year
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「秋美」開学! |
昨年は、4月に東北地方唯一の公立美術系4年制大学となる「秋田公立美術大学」が開学しました。競争率4・4倍という難関を突破した学生を全国各地から迎えた入学式では、第1期生の希望に満ちあふれたまなざしから、みなぎる向上心を感じ取ることができました。新しい芸術の創造に挑戦する意欲あふれる若者が、ここ秋田の地で学び、広く世界へとその舞台を広げ、大きく羽ばたいていくことを期待しています。
また、大学との共同研究や商品開発に取り組んだり、県内就職を希望する学生のインターンシップ(企業などでの就業体験)に協力してくださる企業や団体などで組織する、大学公認の支援組織“あきびネット”も間もなく発足する予定と伺っています。 地域の力は、何よりも大学や学生の背中を押してくれるもの。引き続き地域に根ざした愛される大学となるよう本市としても支援していきたいと思います。 ![]() “秋美”初の入学式(昨年4月9日) |
大森山動物園開園40周年 |
戦後間もない昭和25年、「秋田県児童会館付属動物園」として千秋公園内に開園した大森山動物園。昨年は、大森山に開園して40周年となる節目の年でした。
当時40点ほどだった飼育動物頭数も、現在は109種類759点となっており、県内はもとより東北を代表する動物園へと発展してきました。中でも、イヌワシは、全国の飼育繁殖をリードする、動物園界での保全基地的存在となっています。 また、大森山動物園で実施しているキリンの健康・安全管理を目的としたトレーニングなどが評価され、NPO法人 市民ZOOネットワークが主催する「エンリッチメント大賞」を東北の施設では初めて受賞しました。 この春には、入退園口に軽飲食・売店を備えた、「(仮称)大屋根ビジターセンター」が完成します。新しく生まれ変わる動物園で、キリンをはじめ多くの動物たちが、みなさまの来園を首を長くして待っています。 *エンリッチメント大賞=飼育動物の飼育環境を豊かにする取り組みを行っている全国の動物園や水族館を表彰しています。平成14年度から毎年実施されています。 ![]() 動物園のイメージキャラ「オモリン」 |
にぎわい生む“エリアなかいち” |
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新たな県都の顔“エリアなかいち”では、一年を通してさまざまなイベントが開催され、週末になると大勢の市民がつどい、新たなにぎわいが生まれています。
ちなみに、エリアなかいちのマスコットキャラクターは、佐竹の殿様に仕えたとされる飛脚のキツネ「与次郎稲荷伝説」にあやかった「与次郎」です。昨年4月には、秋田市文化団体連盟から石像が市に寄贈され、7月には「ほこら」も設置されました。 そして、このエリアにある秋田県立美術館が、昨年9月に本オープンしました。「たった一枚の絵を観に行く。旅に出る理由は簡単でいいと思います」- 。女優の吉永小百合さんが出演するJR東日本のテレビコマーシャルも話題となりました。世界的な建築家・安藤忠雄氏の設計となるこの美術館では、パリを拠点に活動した画家藤田嗣治が、秋田で制作した巨大壁画「秋田の行事」を中心に展示しており、県内外から多くの観光客が訪れています。
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New Year
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いよいよ本番! 国民文化祭 |
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秋田で、今年最大のイベントとなるのが、何と言っても「第29回国民文化祭・あきた2014」です。
「発見×創造 もうひとつの秋田」をテーマに、10月4日(土)から11月3日(月)の文化の日までの一か月間、県内市町村において70を超える事業を予定しており、本市では県内最多の12事業13イベントを主催します。 この国民文化祭は、全国各地でさまざまな文化活動に親しんでいる個人や団体が、日頃の成果や実力を披露し交流する国内最大の文化の祭典です。昭和61年から毎年開催されており、大勢の参加者や観客が県内外から訪れることで、観光や地域のにぎわいづくりといった効果も期待されます。 東日本大震災後、東北で初めての開催となる「文化の国体」とも称される国民文化祭を、市民文化の一層の振興・発展につなげていきたいと考えています。
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本格化する新庁舎建設 |
今年は、市役所新庁舎の建設工事もいよいよ本格化します。
新庁舎の本体部分は、平成28年3月に完成する予定であり、市内企業の協力企業としての参加や、資機材の地元調達への配慮などによる地元経済への波及効果も期待しているところです。 この新庁舎は、市民の利便性を考慮し、窓口部門を1・2階に集約するとともに、一か所で複数の届出が可能な総合窓口を設置するなど、誰にとってもわかりやすく、利用しやすい建物となるよう設計しています。 また、防災拠点施設として、十分な耐震性と浸水対策を施すほか、災害時にも使える再生可能エネルギーとして、地中熱や太陽光発電を活用できる機能を備え、省エネや環境負荷の低減を図ることとしています。 工事期間中、ご来庁の際は何かとご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。 ![]() |
市民協働と都市内地域分権を推進 |
本市では、市民協働・都市内地域分権の拠点施設として、平成21年の西部市民サービスセンター(愛称:ウェスター)を皮切りに、これまで北部(キタスカ)・河辺(カワベリア)・雄和(ユービス)の各市民サービスセンターを開設してきました。そして今年5月には、南部市民サービスセンター(なんぴあ)がオープンします。
来年の東部市民サービスセンター、さらには、市役所新庁舎への中央市民サービスセンター開設により、市内7地域すべてに市民サービスセンターが設置されることになります。 こうした中、「旧日本石油秋田製油所倉庫の保存による土崎空襲の歴史と土崎港曳山まつりの保存・伝承」「新屋表町地区の歴史ある町家の保存・活用と公立美術大学を活かした芸術・文化のまちづくり」など、地域住民による地域活性化に向けた新たな取り組みも動き出しています。 市民自らが主体となって、「自分たちの地域は自分たちでつくる」「地域の課題は地域で解決する」という住民自治の理念のもと、引き続き、市民協働・都市内地域分権を推進していきます。 ![]() |
元気な秋田市をめざして |
昨年4月の市長選にあたって、「前へ、次へ、明日へ、そして、手をつなぎ ともに大転換の向こうへ」というキャッチフレーズを掲げました。本市を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中、今年の干支、馬に負けないくらい目を大きく見開いて、ピンチをチャンスととらえる柔軟な発想を持ち、そして、まちづくりの主人公である市民のみなさまと協力しながら将来を担う次の世代も故郷として誇りと愛着を持てる、“元気な秋田市”をめざして力強く歩を進めてまいります。
深海に生きる魚族のように、 …歌人・明石海人(1901〜1939)の言葉で、故 大島渚監督の座右の銘 |
前へ、次へ、明日へ、
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ともに未来へ力を合わせて!
![]() 子ども未来センターで ![]() 秋田公立美術大学の学生のみなさん ![]() 千秋公園のお堀 |
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