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※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
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2015年1月2日号
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新春市長コラム |
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市民の力で秋田を元気に〜芸術・文化で スポーツで〜 |
東北は一つ! |
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今年、平成27年最大のイベントは、東北6県の祭りが一堂に集う「東北六魂祭2015秋田」です。東日本大震災の鎮魂と早期復興を願い、平成23年の仙台市を皮切りに、東北地方の県庁所在都市で開催されてきた「東北六魂祭」がいよいよ今年の春、本市で開催されます。
毎年、開催地が個性と特色を発揮し、今や東北を代表する一大行事となっているこのお祭りを継承していくことは、“東北人”の絆をより強固なものとしていくためにも大きな意義があります。 また、東北の元気を広く発信するとともに、全国に本市をPRする絶好の機会にもなります。「秋田竿燈まつり」はもちろん、県内各地の伝統芸能なども活かしながら、秋田らしさを存分に表現し、県全体の観光振興にもつなげていきたいと考えています。詳細については、今後決まり次第お知らせしますが、竿燈やねぶたなどを一層楽しんでいただくために、初めてとなる夜の開催も検討中です。みなさんどうぞご期待ください。
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市民の力で地域を活性化 |
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今年8月には、東部地域における市民協働と都市内地域分権の拠点となる(仮称)東部市民サービスセンター(愛称「いーぱる」)がオープンします。来年には市役所新庁舎に(仮称)中央市民サービスセンターも整備され、市内7地域すべてに市民サービスセンターが設置されることになります。
この市民サービスセンターを中心に、地域と市が連携し、それぞれの役割を発揮し合う市民協働の取り組みがさらに活発化し、特色ある魅力的な地域づくりやまちづくりの動きが広がっていくことを期待しているところです。 このような中、土崎地区と新屋地区において、それぞれの地域資源を活かした住民主体によるまちづくりが進められています。 土崎地区では、空襲の痕跡が残る「旧日本石油秋田製油所倉庫」を歴史的遺跡として移築保存し、土崎空襲の記憶を継承するとともに、国指定重要無形民俗文化財である土崎神明社の曳山行事・土崎港曳山まつりを伝承していくための拠点施設の建設を予定しています。 この施設で平和に関する朗読会や学習会などを開催し、土崎空襲の歴史を語り継ぎ、平和の大切さを後世に伝えるだけでなく、広く全国や世界にも情報発信していきたいと考えています。また、曳山を常設展示するほか、囃子や踊りの練習場所としての活用も想定しており、地域交流の拠点として、港やセリオンなど周辺施設とも連携しながら、歴史の魅力を活かした観光振興や地域の活性化につなげてまいります。 一方、新屋地区では、表町の歴史ある町並みや湧水といった地域資源を活かしながら、ものづくりの精神を次の世代に伝承する「芸術と文化が薫るまち」を、まちづくりのコンセプトにしています。拠点となる施設には、ガラスフェスタなどで市民の人気を集めているガラス工芸を念頭に、工房・アトリエ・ギャラリーなどを整備し、秋田公立美術大学の学生が卒業後も秋田に定住し、作家やアーティストとしての独立・起業に向けた経験を積むことができる場にもしたいと考えています。 本市でも、このまちづくりと並行して、美大と連携したガラス普及啓発事業などを実施し、市民が日常的にガラス工芸に触れる機会の創出と普及啓発に取り組んでいるところです。 両地区のまちづくりの拠点となる施設は、平成29年度のオープンをめざしており、地域のみなさんにご協力をいただきながら、整備基本計画を作成している段階です。現在開催中のワークショップには、秋田工業高等専門学校や美大の学生も多数参加しており、若者の自由で柔軟な発想を計画に取り込んでいきたいと考えています。
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スポーツ・芸術・文化で |
昨シーズン堂々の準優勝を飾った、秋田初のプロスポーツ・バスケットボールチームの「秋田ノーザンハピネッツ」。本県出身の長谷川 誠ヘッドコーチの指揮のもと、今シーズンも好調を維持しています。昨年11月には、バスケ王国・秋田を舞台に、バスケットボールを通じて人生をあきらめない姿を描く、秋田発の地域ドラマ「ザ・ラスト・ショット」も全国放送され、話題となったのも記憶に新しいところです。
また、サッカーの「ブラウブリッツ秋田」は、昨年からJ3に参入し、J2・J1昇格をめざしており、ラグビーの「秋田ノーザンブレッツ」も、国内リーグ最高峰のトップリーグ参入を目標に頑張っています。直接会場に足を運び、応援していただくことで、チーム、そして秋田が大いに盛り上がることを楽しみにしています。 「はずむスポーツ都市」の推進、そして地域に密着したトップレベルのスポーツクラブを核としたまちづくり。今年もスポーツの力で秋田を元気にしていきます。 また、昨年の「第29回国民文化祭・あきた2014」は、地域の文化を再発見すると同時に、さまざまな芸術に触れる貴重な機会となりました。例えば、旧秋田県立美術館で開催された、「秋田のアール・ブリュット6人展“飛ぶ こころ”」では、県内在住の障がいのあるかたが制作した、個性的で心に直接迫って来るような作品を目の当たりにし、あらためて芸術の持つ力を実感させられました。 このたびの国文祭による芸術・文化への関心の高まりを持続させていくことが重要であり、現在、多くの市民が参加できるアフターイベントなども検討しているところです。従来の枠にとらわれず、普段はあまり接することがない芸術や文化にも光を当てながら、新たな文化の創造と市民が誇れる芸術・文化の薫り高いまちづくりにつなげていきたいと思います。 ![]() ブースター、サポーターの声援が力に! ![]() ![]() |
新たな将来ビジョンを策定 |
平成23年度からスタートした第12次総合計画「県都『あきた』成長プラン」が最終年度を迎えることから、今年は新たな総合計画の策定に着手します。
本市では、成長プランのもと、「次世代の育成支援」や「都市イメージ・ブランドあきたの確立」などを成長戦略に位置づけ、若者の安定雇用や安心して子どもを産み育てられる環境づくり、都市としての魅力向上などの取り組みを進めているところですが、残念ながら人口減少に歯止めがかかっていません。そのため、新たな総合計画の策定にあたっては、この人口減少を重点かつ喫緊の課題と捉え、現状をしっかり分析するとともに、将来を見据えた取組方針などを整理していきたいと考えています。 価値観の多様化や社会の変化など、さまざまな要因が複合的に影響しており、即効性のある対策はなかなか見つからないのが実情ですが、昨年実施した「しあわせづくり市民意識調査」によると、約75%の市民が「秋田市に住み続けたい」、または「事情が許せば住み続けたい」と回答されています。本市への愛着の高さをうれしく思うと同時に、大きな希望になると感じているところであり、将来にわたって元気な秋田市を実現するため、安心して働き、結婚や出産、子育てができるよう、さまざまな対策を講じながら、粘り強く取り組んでいきたいと思います。 昨年の連続テレビ小説「花子とアン」のテーマにもなった「赤毛のアン」。その作者であるルーシー・モード・モンゴメリはこう綴っています。 “晴れ渡った日にも雲はある。 けれど、いつでも空に太陽があるということを 忘れてはいけない” 太陽が輝きを贈り続けてくれるように、希望を持つことは、人生に輝きをもたらしてくれます。人口減少や少子高齢化をはじめ、社会経済情勢が目まぐるしく変化する中にあって、今を生きる私たちはもちろんのこと、未来を担う子どもたちが、夢と希望を持って生き生きと暮らせる明るい将来像を描き、それに向けた具体的な行動を一つひとつ積み重ねていきたいと思います。 平成27年も、市民のみなさんのご協力をいただきながら、元気な秋田市づくりに全力投球してまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 ![]() |
“将来にわたって元気な秋田市”の実現をめざして |
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