※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2015年8月7日号

健康ライフ太鼓判!

おしえてドクター!

あなたの健康づくりをサポートする、ミニ情報をお届け!

Q・最近、物がかすんでよく見えなくて…
 明るい場所に行くとまぶしくて…


A・白内障の可能性があります。専門医の診断を受けましょう

今回のお話は/
 市立秋田総合病院  眼科 阿部 早苗 医師

■白内障はどんな病気? 症状は?

白内障は、瞳の奥にある水晶体が濁る病気です。水晶体には眼底にある網膜へピントを合わせるレンズの役割があり、水晶体の濁りが広がってくると、目の前に白い霧がかかったようにぼやけ「かすんで見える」という症状が起こります。
 また、「まぶしくなる」という訴えも多くあります。これは、水晶体の濁りがまだらなために、光が水晶体の中で乱反射して起こる症状です。いずれ病気が進行すると視力が低下し、細かい文字が読みにくくなります。

■白内障のほとんどは加齢が原因

 白内障の原因は加齢性がほとんどですが、先天性や糖尿病、アトピー性皮膚炎などの病気に伴うものもあります。加齢性の白内障は、年月をかけてゆっくりと進行します。顕微鏡で見ると、水晶体の濁りは40歳を過ぎた頃から始まり、60歳代で70%、70歳代で90%、80歳代でほぼ100%の人に見られます。
 水晶体に濁りがあるからといって、すぐに治療が必要なわけではありません。自覚症状がない場合や生活に支障がない場合は、治療をしないで様子をみます。水晶体の濁りを透明な状態に戻す目薬はありません。白内障の進行を少し遅らせる目薬はありますが、根本的に治すには、濁りのある水晶体を手術で取り除く必要があります。
 生活に支障が出た段階で手術(人工の眼内レンズの移植)を検討しますが、最近では手術器械が進歩し、3mm以下の傷口で手術を行うことができるようになりました。心配なかたは、まずはかかりつけの眼科医にご相談ください。


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