さて、秋田市でソメイヨシノの開花宣言があった4月14日からまだ日の浅い17日の日曜日、多くのみなさまとともに市役所新庁舎の完成記念式典を行うことができました。振り返ると、旧庁舎の老朽化や狭あい化が目立ちはじめた昭和63年度に庁舎建設準備委員会が設置されました。以来、庁舎建設のあり方についてさまざまな検討がなされ、平成25年12月の工事着工から2年4か月、まさに長い年月を経ての完成でした。
ようやくここまでたどり着くことができたというのが正直なところです。利便性が高く、災害に強い庁舎の完成は、これまでの市民、市議会議員、そして工事関係者をはじめとした多くのみなさまの多大なご尽力のおかげであり、紙面をお借りして感謝を申し上げます。
新庁舎の概要は、本紙のほか、ホームページなどでも詳しく紹介していますので、今回は建設費の財源についてお話します。事業費全体では、本体工事や関連工事、移転費用などで約146億円がかかっています。財源の内訳としては、合併特例債を含む国からの交付金など約57億円に加え、庁舎建設基金から81億円活用できたことから、一般財源の持ち出しは事業費のわずか5%余り、約8億円に抑えることができました。その点でも、限られた市の財源の中から、コツコツと積み立てをしてこられた歴代市長の先見の明と秋田市の将来に対する責任感に、改めて敬意を表したいと思います。
昭和62年、私が市議会議員として政治家の第一歩を踏み出したときも、平成21年、市長として初登庁したときも迎えてくれたのが旧庁舎でした。また、新庁舎については、庁舎建設のスタートとなった庁舎建設基金の設置条例と基金積立金の補正予算を議決したのが、奇しくも市議1期目の平成3年でした。
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