※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2018年5月4日号

市長コラム

可能性を秘めた“アートの力”

市長 穂積 志(もとむ)

東北六魂祭の思いを受け継ぐ「食と芸能大祭典」を今年も開催!

 桜の花が散ったあとは風薫る5月、いよいよ新緑の季節です。明るい陽光に誘われ、気持ちが外に向かい、ごく自然とどこかに出かけてみたくもなります。
 今年で3回目となる「食と芸能大祭典」は、5月25日から27日までエリアなかいちなどを会場に行われます。元々は東日本大震災からの復旧と復興を願い開催した東北六魂祭がきっかけとなったもので、秋田市で開催した翌年から続けられていることもあり、毎年このイベントが近づくと改めて被災地への思いが募ります。
 一方、六魂祭は、「東北絆まつり」として受け継がれ、今年は6月2日・3日に盛岡市で開催されます。先日、この絆まつり実行委員会として、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開会式などへの参加に関して、組織委員会へ要望を伝えてまいりました。世界が注目する大舞台で、震災時に各国から寄せられた支援への感謝の気持ちを示すことができるとともに、東北の復興へ一丸となって進む力強さと、日本の伝統文化・芸術を発信する最高の機会にもなることから、ぜひ実現していただきたいと考えています。
 さてこれからの季節、道路や河川などの建設工事も本格化しますが、そんな折、興味深い記事に接しました。工事現場で見かける「工事期間中、ご迷惑をおかけします」などと書かれた看板づくりで、障がいのあるかたのアートの力を発信してもらおうという内容でした。大分県が取り組もうとしているもので、特別支援学校の生徒に作品(看板)の制作を依頼し、障がいのあるかたの自立支援や社会参加、そして建設業界のイメージアップを図ろうということですが、私としては、それに加えて道ゆく人にとっても、身近にアートに触れることができるという楽しみも増すのではと思っています。
 以前このコラムで、市内に住む仁井田晶子さんの「かぼちゃとメロン」という絵画を紹介したことがあります。鮮やかで大胆な色使いや力強い線が展覧会で目にとまり、その場で買い求め市長室に飾っていたもので、彼女の「表現したい」という明確な意思を感じ、いつの間にか引き込まれていました。アートには力があります。ぜひまちを歩く中でこの力を感じることができる仕組みづくりができないかと考えているところです。
 最近は夜明けが早くなり、自然の光で目が覚めるようになりました。ただ、今頃は入学や就職など、新生活のサイクルや緊張感で疲れもたまりやすい時季でもあるようです。「春バテ」という言葉もニュースで流れていました。日中の適度な運動による心地よい疲れで「睡眠負債」をためずに、春爛漫を楽しみたいものです。

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