※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2019年4月5日号

市長コラム

市長 穂積 志(もとむ)

秋田市暮らし はじめの一歩


桜の便りが待ち遠しいですね(昨年の千秋公園の様子)


 雪の少ない過ごしやすい冬でした。先日ふと街路樹を見上げたら、辛夷(こぶし)が綿毛をまとったようなつぼみを大きくふくらませていることに気づきました。まちを行き交うコートの色も徐々に明るく華やぎ、春に向かって気持ちも軽やかになっていくのがわかります。
 さて、カレンダーが1枚めくられ新しい月になりました。新聞やテレビでは平成を振り返る記事や番組をよく目にしますし、私もあいさつの中で「平成最後の」というフレーズが自然にでてくることもあります。私は昭和32年生まれで今年62歳になりますが、おおまかに昭和を30年、平成を30年生きてきたことになります。平成の30年は挫折も味わいながら、議員を20年、そしてこの10年は市長として政治の道を歩いてきました。この間、通底しているテーマは、私なりに、地方創生、そして秋田市を元気にすることだと思っています。この中で直面した最大の課題は、何といっても少子高齢化と人口減少の進行です。現在の年齢構成から当面の人口減少局面は避けられませんが、大切なことはこの減少カーブをいかにして緩く小さく抑えていくかということです。
 そのためには新たな雇用の創出や子育て支援、教育環境の充実などの施策はもちろんですが、他都市からの移住の促進にも力を注いできました。暮らしやすさの情報発信や住宅の新築・転居費用の補助など、ようやくこうした施策が功を奏し、平成27年度40人だった移住者は、その後着実に増え、平成30年度は200人ほどが秋田市に移住してきています。しかも20代から40代の若い世代がその9割を占めています。また、「田舎暮らしの本」という雑誌の2月号では、住みたい田舎ランキングで、東北エリア総合部門2位、全国の人口10万人以上の都市総合部門では5位となっています。
 新年度は、住宅の支援対象を子育て世帯に限らず単身や夫婦だけの世帯にも拡充したり、市役所の組織に移住促進のための課を新設し、JR東京駅近くには相談窓口を設けるなど、この取り組みをさらに加速させていきたいと考えています。みなさんの周りにも、一度は秋田を出たものの、もし仕事があれば、住宅があれば、子育てしやすければ秋田に帰ってきたい、とお考えのかたもいるはずです。ぜひ本市の取り組みをご紹介していただければと思います。
 下降の続いていた秋田の玄関口である秋田駅周辺の商業地の地価も、27年ぶりに上昇に転じたとの報道もありました。まもなく桜や桃、梅、辛夷(こぶし)なども、一斉に花開き私たちの目を楽しませてくれることでしょう。
 5月、清々(すがすが)しい気持ちで新たな元号を迎えたいと思っています。

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