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2021年8月6日号

市長コラム

市長 穂積 志(もとむ)

夏、鮮やかな季節感

秋田の夏の風物詩!来夏の開催を祈って!

 夏といえば、すぐに竿燈まつりや土崎港曳山まつり、雄物川の花火などの光景が目に浮かび、笛や太鼓のお囃子が聞こえてきそうなほど、秋田の夏の風物詩として、祭りは私たちの心の中にしっかりと住みついています。
 ところが、昨年に続き今年も新型コロナウイルスの影響で中止になり、季節のメリハリや時の移ろいを日々の生活の中に刻む手だてをなくし、ずるずると時が過ぎていくようで、ちょっと寂しく空しい気分になるときがあります。
 私たちは日々意識しているわけではなくても、地域の祭りや恒例行事、スポーツイベントなどを心の拠(よ)り所に、毎年春夏秋冬を生きているということを痛感します。
 そんな中、たれ込めていた雲が流れ、心が軽くなるようなニュースに出会うことができました。エンゼルスの大谷翔平選手の活躍です。米メジャーリーグ・オールスター戦で史上初の「1番指名打者」と「先発登板」を果たし勝利投手に輝いたほか、前日のホームラン競争にも日本人選手として初めて出場しています。とにかく新聞各紙の見出しがふるっています。「大谷祭り」「二刀流祭」「翔平のためのショーケース(展示会)」、極めつきは「It’s(イッツ)翔TIME(タイム)」。
 大谷選手は岩手県奥州市生まれ、花巻東高校で甲子園を沸かせたことは誰もが知るところですが、父方の曾祖父は能代市出身ということで秋田県にルーツがあると聞き、いっそう誇らしい気持ちになりました。今私は、2年ぶりとなる夏の高校野球秋田県予選が開催されている中でこの原稿を書いています。3年前の金足農業高校準優勝という快進撃の興奮が昨日のことのようによみがえります。今年はどこの高校が甲子園出場を果たすのか、秋田県勢の活躍を期待せずにはいられません。
 先日、秋田市竿燈会の創立90周年記念行事「物故者慰霊祭」に参列し、先人のかたがたが受け継いできた竿燈への思いの深さに感じ入り、竿燈まつり実行委員会会長としても、技術と伝統を後世に継承していく責務を改めて認識しているところです。8月上旬に予定されている神事においても、新型コロナの収束と来年の開催を心から祈念してきたいと思っています。
 休日の朝、ふと空を見上げると吸い込まれそうな青い空にむくむくと湧き上がる白い雲。散歩していて目にするのは、カーテン状になっているアサガオの深く濃い青と塀越しに見えるノウゼンカズラの燃えるようなオレンジ色。夏の花の色はどれも季節感に満ち鮮烈です。この強烈な色彩と空気を胸いっぱいに吸い込み、元気にこの夏を乗り切っていきたいものです。

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