※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2021年5月6日号

市長コラム

市長 穂積 志(もとむ)

前を向いて空を見上げよう


千秋公園桜まつり(4月17日)
 新型コロナウイルスの感染については、高止まりの傾向が続いています。最近では家庭内で感染する例が多くみられ、まずは手洗いやマスク、換気などの基本的な対策を今一度徹底する必要があります。幸い重症化する例は今のところ少ないものの、本市としても、さらなるワクチン接種や医療体制の整備などを着実に進めることが大切だと考えています。
 その中で3年ぶりに千秋公園の桜まつりを開催できました。屋台の出店数を減らし、飲酒やバーベキューなどは禁止とし、桜のライトアップも2時間に短縮するなど、制約の多い開催でしたが、いっときでもお祭り気分を味わうことができたという市民の声もありホッとしているところです。
 また、現在(4月18日)開催に向け準備しているのは、八橋運動公園を会場に5月28日(土)・29日(日)に予定している「東北絆まつり秋田」です。これは、東日本大震災の鎮魂と復興を願い始まった東北六魂祭を継承した祭りで、7年前秋田で行われたその光景を記憶されているかたも多いのではないでしょうか。東北や県内の祭りや郷土芸能が一堂に会し、山王大通りの沿道を埋めたパレードの熱気が昨日のことのようによみがえります。特に強く印象にあるのが、それまで日中の開催であったパレードを夕刻に変更したことで、初めて夜空に竿燈の灯りが浮かび上がった瞬間です。そのとき、提灯にともった灯りは暗闇を照らすだけでなく人の心に希望の灯りをともしてくれると改めて感じました。
 さて、今回の「東北絆まつり秋田」のテーマは「今こそ、心の火を灯せ 輝く東北へ」。コロナ禍にあっての開催ということで、入場管理が可能な会場への変更など、前回とはまた違った運営となりますが、大震災の鎮魂と復興という思いは何ら変わりありません。受け継いだ思いを全国に発信したいと考えています。
 復興五輪を理念の一つに掲げた昨年の東京オリンピック・パラリンピックは、コロナ禍もありややその意義が薄れてしまった感がありました。新型コロナ感染警戒レベルをにらみながらの開催ではありますが、竿燈まつりをはじめとする東北の夏祭りの“キックオフ”と位置づけ、東北の復興と元気な姿を全国に発信するためにもぜひ開催したいと考えています。
 コロナ禍やウクライナ情勢など、つい下を向きたくなることが多い昨今ですが、遠く太平山の山並みを見上げると春の光の中で残雪が白く浮かび上がっていました。
“前を向いて空を見上げよう”
 絆まつりでは、はるか上空をブルーインパルスが華麗にフライトし、春の夜空に竿燈の灯りがともるはずです。

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