※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2021年6月3日号

市長コラム

市長 穂積 志(もとむ)

"秋田相撲"脈々と!


王鵬関と大嶽親方とパチリ!(4月15日)
 季節はさわやかな春から、まぶしい光の降りそそぐ初夏の装いに変わり、久しぶりに行動制限のない中で行われていた大相撲夏場所は、先日千秋楽を迎えました。
 私が相撲と関わりをもつようになったのは、以前、秋田青年会議所の活動で「わんぱく相撲全国大会・秋田予選」の大会運営の総括を務めたことがきっかけでした。そうしたご縁があって今も秋田市相撲連盟の顧問になっています。
 さて、秋田にとって大相撲にまつわるうれしい話題が続いています。一つは、北秋田市出身で元関脇・豪風の押尾川親方が、県出身者としては70年ぶりに新たに相撲部屋を設立したことです。今は十両の矢後(やご)関や親方の母校中央大学相撲部の後輩、高校を卒業したモンゴルの新弟子など5人の指導に熱を入れています。親方とは現役時代からお付き合いがあり、一昨年の断髪式にも参列し大銀杏(おおいちょう)にはさみを入れたときの感触はよく覚えています。会話をしていても、現役時代の勝利インタビューを聞いていても感じていましたが、親方の打てば響くような言葉のやりとりや表現力の豊かさ、人間味とユーモアは、今後指導者として大きな武器になるのでは、と大いに期待しています。力士としては小柄だった親方ですが、指導者としては「小さな大親方」をめざしてほしいと思います。新築した押尾川部屋は、東京スカイツリーにも近い場所にあり、コロナ禍が終わったら秋田から観光客の見学受け入れも考えているそうで、郷土への熱い思いも伝わってきます。
 一方、夏場所東前頭十四枚目で活躍した王鵬関は昭和の大横綱・大鵬の孫にあたります。祖母の大鵬夫人芳子さんが秋田市出身で、幼いころ何度も秋田を訪れているとのこと。そうした縁もあり、このほど「大鵬の孫を応援する会」(石井資就(ただなり)会長)が結成され、集まった寄付金でなまはげをあしらった化粧まわしを贈呈しています。贈呈式では「秋田出身ではない自分に応援してくれてうれしい。勝ち星を積み上げ恩返ししたい」との決意も頼もしく思いました。私もテレビで化粧まわし姿の土俵入りを見ましたが、なまはげの鮮やかな赤と力強い「王鵬」の文字には感動を覚えました。神事の相撲と神様のなまはげが力を合わせたら、迫力満点で心強いかぎりです。
 なお、応援する会の事務局長で芳子さんの弟でもある小国輝也さんによると、大横綱大鵬と秋田とは、かつての榮太楼旅館から始まる深い歴史があり、直筆の書や優勝盃、化粧まわしなど、大鵬ゆかりの品々は、今も大町の「東海林太郎音楽館・大鵬ギャラリー」に展示されているとのこと。みなさんも訪れてみてはいかがでしょうか。

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