※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
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2024年4月19日号
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令和5年度
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このたび、「勝平得之版画版木」を秋田市指定文化財に指定しました。これにより、秋田市指定文化財は163件となり、国・県指定を合わせると本市の指定文化財は300件になります。
●問い合わせ/文化振興課tel(888)5607 ![]() 花四題「春」(ツバキ)版画 ![]() 花四題「春」(ツバキ)版木全面 |
勝平得之(とくし)版画版木 |
員数/20組
年代/昭和 種別/有形文化財(歴史資料) 勝平得之は、明治37年秋田市鉄砲町(現在の大町六丁目)で生まれ、独学で版画を学び、色鮮やかな独自の多色摺(ずり)木版画の技法を完成させました。生涯にわたり秋田の風景や風俗、そこに生きる人びとの生活の様子を描き続け、日本最大級の総合美術展覧会の帝展など、いわゆる「官展」において数多くの入選を果たし、国内外でも高い評価を得ています。 勝平得之の版画作品の版木は数多く残されていますが、その中でも「官展」に入選し、中央で一定の評価を得た作品の版木が今回文化財指定されたものであり、勝平得之の木版画への思い、技術の粋(すい)が集約されたものです。 現地での入念な観察、スケッチをもとに制作されており、秋田に生きる人びとを中心に当時の町並みや農村、伝統行事などが精緻(せいち)な描写で描かれ、作品としてだけでなく往時の秋田の風俗を伝える貴重な記録資料でもあり、本版木群は、郷土秋田を描いた木版画家・勝平得之の業績ならびに制作技術を後世に伝える貴重な資料です。 |
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