※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2018年9月7日号

市長コラム

金農に沸いた夏
 〜そして季節は秋へ

市長 穂積 志(もとむ)

金農に置かれたメッセージボードには熱い言葉がびっしり!

 夏の暑さもいく分やわらぎ、みなさまホッと一息ついている頃ではないでしょうか。最高気温が37.6度という記録ももちろんですが、ひときわ輝きを放ち、秋田の夏を最高に熱くしてくれたのは、金足農業高校の甲子園準優勝です。全力プレーや全身で歌う校歌など、ひたむきに一つのことに立ち向かう選手たちの姿は、普段私たちが忘れかけている大切な何かを思い出させてくれたように思います。
 エリアなかいちでのパブリックビューイング、テレビの前への釘付け、ツイッターなどSNSでの盛り上がり、学校や秋田駅改札前に設置されたホワイトボードにびっしり書き込まれた応援メッセージ、空港や学校での出迎え。どれもが市民県民の一体感を体現するものでした。
 そして全国ニュースや新聞でも話題を独占し、秋田を大いに発信してくれました。惜しくも準優勝でしたが、主役は常に金農でした。うれしいことに、甲子園での快進撃に、全国から秋田市へ多くのふるさと納税の申し込みも届いています。金農の選手のみなさんには、大きな感動と元気をもらい心からありがとうと言いたいと思います。市民の気持ちをカタチにするために、「秋田ふるさと市民賞」を贈り、改めてその功績を称えることとしました。
     
 さて季節は少しずつ“芸術の秋”に向かいますが、じっくりと美術を鑑賞してみてはいかがでしょうか。
 世界的に活躍している日本画家の「千住博展」が9月22日から千秋美術館と県立美術館で始まります。これは、高野山金剛峯寺開創1,200年を記念し制作された全長25メートルを超す襖絵「瀧図」と全長16メートルを超す「断崖図」が完成したのを機に公開するものです。テーマは「日本の美を極め、世界の美を拓く」、他の主要作品も合わせてご堪能いただきたいと思います。
 この秋、まだまだ楽しみが続きます。10月11日には千住真理子さんのヴァイオリン・リサイタルがアトリオン音楽ホールで行われます。これには兄の作曲家・千住明さんもスペシャルゲストとして参加する予定で、豪華な顔ぶれに今からワクワクします。実は千住博展の話があったとき、これを機に千住博さん、明さん、そして真理子さんの3兄弟妹と秋田との絆が深まれば面白いなと担当者と話していたところでした。このたび幸いにもAKT秋田テレビがリサイタルを主催してくれることになり、これもきっと何か不思議な縁があったのかなと感じています。

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