※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2022年3月18日号

歴史をつなぐ「連絡橋」4月9日(土)開通!

特集秋田城跡、再発見!(つづき)


政治・軍事・文化の中心

秋田城で発掘されたお宝大集合!

 「古代」とひとことで言っても何年前?そう! 秋田城は積み重ねた歴史の分、全国的にも珍しい“お宝”と呼べるさまざまな遺物が発掘されています。
 その中から特に貴重で、「秋麻呂くん」もオススメの、明日誰かに教えたくなる豆知識をいくつかご紹介します。
        ◆
もっと知りたい! というかたは、秋田城跡歴史資料館へどうぞ!

【軍】

非鉄製小札甲(ひてつせいこざねよろい)

平安時代最新鋭

復元された甲

発掘された甲の様子

 史跡内の鍛冶工房跡から、甲を構成する部品である小札(こざね)が多量に出土しました。小札は漆塗りで仕上げられ、材質は牛革製の可能性が高いと考えられています。
 この甲は、後の鎌倉・室町時代の武士が使用した大鎧(おおよろい)の原点とされていて、鉄製に比べて、軽く扱いやすい当時最新鋭の武具でした。なんと、平安時代前期の非鉄製の甲は、全国でも秋田城以外からは見つかっていません!

曲げわっぱ

変わっていない!?

 ご存じ、秋田音頭で秋田名物として唄われている「曲げわっぱ」ですが、上の写真の容器は、約1千250年前に秋田城で作られていたものです。
 ほぼ現在のものと同じ形で、当時の職人の技術力の高さがうかがえます。

古代水洗厠舎(かわや)

大陸の香り♪

復元された厠舎
 あの、ぶらりまち歩きをするテレビ番組でも紹介された古代の水洗トイレ。大陸から、はるばる海を渡ってきた使者を受け入れた際に使用した可能性が高いと考えられています。

和同開珎(ちん)(銀銭)

全国で50枚
 日本最古の貨幣である「和同開珎」。その中でも銀銭は全国で50枚ほどしか見つかっていません。しかも割れていない完全な状態の銀銭は、長野県より東では秋田城だけです。

【政】

秋田城第11号漆紙文書(うるしがみもんじょ)

1千200年前の直筆サイン!
 漆紙文書は、文字の書かれた使用済みの紙を漆の入った容器のフタ紙にして、それに漆が付着したことで、捨てられた後も漆の保存力のおかげで、土の中でも腐らずに残ったものです。
 中でもこれは、当時の出羽国の「守(かみ)(長官)」と「介(すけ)(次官)」本人の署名が残っているとても貴重な文書です。1千年以上前の役人の署名を見ることができるのは、全国的にもほとんどありません。
 秋田城跡歴史資料館では、赤外線カメラを使って、通常では判読できない文書を見ることもできます。ぜひご自身でお確かめください!

【文】

和歌木簡

ロマンスは今も昔も♥ 日本最北の発見!
 木簡は、当時、紙が貴重だったため、紙の代わりに用いられていました。上の写真の木簡は、「波流奈礼波(はるなれば)」と万葉仮名で和歌が書かれている日本最北の和歌木簡です。その内容から、恋の歌を取りかわしているのではないかと考えられています。
 万葉仮名をさらりと使いこなす教養の高い文化人がいて、華やかな都の文化が秋田にもたらされていたことを証明する貴重な資料といえます。ロマン&ロマンスがありますね♥

秋田城跡歴史資料館


 貴重な遺物や資料などを展示しています。史跡公園の散策前に立ち寄れば、史跡巡りがより楽しめます!
住所/寺内焼山9-6
開館時間/午前9時〜午後4時30分
観覧料/210円(高校生以下無料)
問い合わせ/tel(845)1837

ご利用ください!
史跡公園ボランティアガイド


 4月から11月までの毎日(午前9時から午後4時まで)、秋田城跡ボランティアガイドの会のみなさんが、秋田城跡史跡公園管理棟に待機しています。
 無料で公園内のガイドを行っていますので、ぜひご利用ください。団体でのガイドを希望する場合は、5日前までに秋田城跡歴史資料館へご予約ください。
*ボランティアガイドは、新型コロナウイルスの影響などにより実施しない場合がありますのでご了承ください。また、感染予防のためマスクの着用などをお願いします。


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