平成９年４月、秋田市は中核市に移行いたしました。明治２２年の市制施行 以来、百年を超える輝かしい歴史を礎に、新世紀に向かって新たな歴史を刻み始めたのであります。
　平成９年は、市民が長い間待ち望んできた秋田新幹線「こまち」の開業、さらには秋田自動車道の全線開通による高速交通時代の到来、加えて中核市移行と、秋田市にとってまさに記念すべき年であるとともに、市民のライフスタイ ルに大きな変化をもたらし、秋田市の都市としての可能性をも格段に拡げた年 でありました。
　現在、秋田市は人口３１万人を超え、秋田県の県都として、また、北日本の中心的都市として着実に発展を遂げるなか、市の基本理念である「きらめく北の人間都市あきた」の実現に向け、都市基盤の整備、産業の振興、福祉保健の充実、教育文化の振興などに取り組んでおります。
　中核市への移行は、自らのまちは自らの手でつくり上げるという地方分権の理念のもと、開かれた市民主体のまちづくりを具体的に実践する大きな第一歩であります。今後は、中核市移行のメリットを最大限活用し、市民サービスの徹底を図るとともに、さらなる権限の移譲・財源の移譲に取り組み、市民の手による秋田市ならではのまちづくり、市民自治都市をめざして前進を続けてまいります。
　最後になりますが、中核市移行は国、県及び市議会のご指導とご支援とともに、市民の皆様のご理解とご協力の賜物であります。心より感謝申しあげますとともに、今後とも一層のご支援、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し あげます。

平成１０年３月　秋田市長　石　川　錬 治 郎