2000年
10月13日号



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介護保険6か月

6千人以上のかたが利用しています

 介護保険制度が始まって半年が過ぎました。秋田市で要支援・要介護の認定を受けたかたは八月末まで六千八百四十四人(グラフ参照)。このうち六千百六十九人のかたが、この新しい制度でいろいろな介護サービスを利用しています。
 高齢社会の安心を広げる介護保険。介護をしている人が、ちょっとでも大変だなと思うことがあったら、保険サービスを気軽に利用できる社会になりました。

秋田市の介護保険の認定者数

介護保険の認定者数グラフ


65歳以上の8人に1人

 介護保険のサービスを利用できるのは、要支援・要介護の認定を受けた六十五歳以上のかたと、特定の病気により介護が必要な四十〜六十四歳のかたです。
 秋田市の認定者の年齢別内訳は、六十五歳以上のかたが六千五百九十六人、四十〜六十四歳のかたが二百四十八人。秋田市の六十五歳以上の人口は約五万四千人ですから、六十五歳以上のかたのほぼ八人に一人が、介護保険の認定を受けたことになります。
 在宅サービスの利用状況をみると、訪問介護(ホームヘルパー)や通所介護(デイサービス)、通所リハビリ(デイケア)、訪問看護の需要が多くなっています。特別養護老人ホームなどへの短期入所(ショートステイ)、福祉用具の貸与、訪問入浴介護なども、それぞれ必要に応じて利用されています。


介護のことは支援事業者にご相談を

 介護保険は、介護という問題が家族の重い負担とならないよう、社会みんなで支え合っていこうという制度です。
 保険料を納め、介護が必要になったときは、いつでも遠慮なく、必要な介護サービスを利用できます。介護を家族だけで抱え込むのは大変です。介護保険のサービスをうまく使って、できるだけ介護の負担のかからない生活をしましょう。
 市内各地にある「居宅介護支援事業者」にご相談いただけば、認定の申請やサービス利用などの手続きは、介護支援専門員(ケアマネジャー)がすべて無料でやってくれます。

「居宅介護支援事業者」や制度についてのお問い合わせは
介護保険課 TEL(866)2069


65歳以上のかたに
納入通知書をお送りしました

 十月から、六十五歳以上のかたの介護保険料の納付が始まりました。国の特別対策により、九月までは全額免除されていましたが、今月から来年九月までは半額を納めていただくことになります。


「年金から天引きされる」かたと
「金融機関窓口で納める」かたがいます

 市では九月中に六十五歳以上のかたに介護保険料の納入通知書をお送りしました。
 納付は、老齢年金が年額十八万円以上のかたは年金から天引きされる「特別徴収」(障害・遺族年金からは天引きなし)、それ以外のかたは金融機関(郵便局を除く)の窓口で納める「普通徴収」となります。
 なお、今年度中に六十五歳になるかたや、六十五歳以上の転入者は、どなたも金融機関窓口での納付になります。
 災害などの事情により保険料の減免を希望されるかたは、介護保険課へお早めにご相談ください。


口座振替が便利です

納入通知書

 このような納入通知書が届いたかたは、金融機関の窓口で納めてください。毎月26日が納期限です。
 口座振替にすると、毎月納めに行く手間がかかりませんので、便利です。口座振替の手続きは、納入通知書と預金通帳、印鑑を持って、金融機関の窓口でどうぞ。


年間120億円のサービスが
見込まれています

 秋田市の介護保険事業は年間およそ百二十億円の予算で運営されています。下のグラフのとおり、財源の半分は第一号・第二号被保険者の保険料で、残りの半分は国・県・市の公費で賄われます。  今年度は国の特別対策により、六十五歳以上のかた(第一号被保険者)の保険料が軽減されていますので、第一号被保険者の保険料の四分の三は国費で補てんすることになります。  ちなみに介護保険が始まってから秋田市で各種介護サービスに使われたお金は、四月から六月までの三か月間で、およそ二十五億円になっています。

秋田市の介護保険事業費の内訳

介護保険事業費の内訳


第1号被保険者
 65歳以上のかた(平成11年10月1日現在53,573人)

第2号被保険者
 40歳以上65歳未満のかた(平成11年10月1日現在110,738人)


サービス提供者からひとこと
より利用者本位の介護サービスに
(株)虹の街 鎌田茂美さん

 訪問入浴を例にあげると、3月まで利用回数は市町村で決めていて、月に1人3回ぐらいしか利用できませんでした。しかし、介護保険によって、希望すれば何回でも利用できるようになりました。今は月に4回というかたが多いですね。また、以前は決められた回数以上利用する場合、1回1万円ほどの料金をいただいていましたが、今は何回利用しても、支給限度額内だと1回1,250円。1回の単価は900円高くなりましたが、利用回数が増えても高額の料金をいただかなくて済むようになりました。
 ホームヘルパーの利用も増えています。利用者が自分に合ったヘルパーを選べるようにもなったので、事業者間の競争でヘルパーの質も上がっています。利用時間も希望どおりに決められるし、より利用者本位の介護サービスになりました。


大森雄太郎さん・和子さん夫妻

 川尻総社町の大森雄太郎さん(88歳)・和子さん(79歳)は、月曜日から金曜日まで毎日、夕方4時から6時まで、家事援助中心のホームヘルパーをお願いしています。買い物や掃除、調理などをしてもらいながら会話もはずみ、ヘルパーさんが来ると家の中が明るくなるとか。利用料金の自己負担分は、月に4,600円ほど。介護保険になって料金は少し高くなりましたが、毎日来てもらい、とても助かっているそうです。「保険にするというのはどうなんでしょうね」と制度にはちょっと疑問の雄太郎さん。その横で和子さんは「年はとりましたが、こういう新しい時代に生きてみようと思っています」と話してくれました。



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