第5節 保健・衛生体制の充実


現状と課題
 近年、患者数が増加している結核患者をはじめ、感染症については、適切な予防対策を講じる必要があります。
 また、家庭における食中毒も毎年発生しており、食品衛生に関する衛生知識の普及と啓発を行い、安全で安心な食生活を支援する必要があります。
 平成10年度の本市における死因の63%は、三大生活習慣病で占められており、40歳から64歳までの壮年期についても、がんが最も大きな死因となっていることから、疾病の早期発見・対応のため、健診体制を充実し、受診の促進をはかる必要があります。
 難病患者等については、病気との孤独な戦いを強いられていることから、療養と居宅生活の支援等につとめ、自立と社会参加の促進する必要があります。
 動物の愛護及び管理に関する法律の施行により、動物愛護意識を普及・啓発するための体制整備が必要となっています。
 核家族化の進展に伴い墓地需要が増加しています。また、墓地継承者が遠隔地に居住するケースや少子化のため、墓地管理費の滞納や墓地を継承出来ないといった問題の発生が予想されます。市民の墓地に対する意識・要望等の的確な把握につとめ、計画的・効率的な市営墓地の造成を行う必要があります。また、斎場については老朽化が進んでおり、計画的整備についての検討が必要となっています。
基本方針
 あらゆる感染症の拡大防止と危機管理体制の充実につとめます。また、食品衛生関係営業者をはじめ、市民を対象に衛生確保に関する知識の普及と啓発につとめます。
 各種健診の受診率の向上をはかるとともに、疾病の発症を予防する一次予防対策を重点的に推進します。動物愛護意識を支援するための総合的な施設の整備を検討します。
 今後の墓地需要に見合った、墓地の計画的整備を検討します。また、斎場については、環境等に配慮した計画的整備を検討していきます。
主な施策
1.感染症予防対策等の充実
  感染症の発生、拡大防止のための知識の普及、情報の提供をはかるとともに、集団感染発生時等における危機管理体制の充実をはかり、迅速・的確な対応につとめます。
また、高齢者や乳幼児等の予防接種については、実情にあった適切な予防接種方式を検討します。
2.食品衛生知識の普及・啓発
  食中毒の発生を防ぐため、営業者および市民を対象にした講習会の開催や食品衛生に関する相談窓口の設置、リーフレットの配布等を行い、食品衛生知識の普及・啓発を促進します。
3.健康増進情報システムの充実
  市民一人ひとりの健康動向を把握するため、健康増進情報システムについては、住民基本台帳ネットワークシステム(*95)の整備に併せ、プライバシーの保護に配慮しながら、相互に連携する新しいシステムの構築を検討し、適切な保健指導につなげます。
4.各種健診の充実
  40歳と50歳の市民を対象に、歯周疾患検診および骨粗しょう症検診を実施します。
また、乳がん検診の精度を高める方策を検討します。
さらに、胃がん検診の受診率を向上させるため、検査内容や医療機関方式(*29)の実施などについて検討します。
5.健康教育および相談・指導体制の充実
  (1)健康教育の充実
健全な生活習慣確立のため、各種健診の事後指導として、疾病の特性や生活習慣を踏まえた個別の健康教育を実施するとともに、健康に関する知識の普及や相談体制の充実につとめます。
(2)健康判定事業の充実
現行の健康判定事業を充実させ、個人の生活習慣行動や社会・生活環境等の把握を行うとともに、生活習慣の改善を指導します。
(3)栄養指導の充実
食生活の実態把握につとめ、病態別食生活相談、訪問栄養指導を拡充するとともに、各種栄養教室を実施し、食習慣の改善および食生活の向上につとめます。
6.難病患者等への支援
  難病団体の活動の支援を強化するとともに、難病患者等およびその家族を対象とする相談・支援体制の充実をはかります。
7.動物の愛護および適正飼育の推進
  動物の愛護および適正飼育などに関する知識の普及・啓発や、犬・猫などの負傷動物の収容・治療および譲渡のための総合的な施設整備と体制づくりにつとめます。
8.墓地・斎場等の計画的整備
  墓地、斎場等の衛生施設の計画的整備を進めます。また、斎場について、火葬炉のダイオキシン類調査の実施を検討します。
重点テーマからの視点
1  健康な高齢期の生活と乳幼児の健やかな成長のため、各種健診の充実と健康教育、予防接種方式の拡大を検討します。
2  斎場について、ダイオキシン等有害物質類の調査を行うとともに、施設の計画的整備について検討します。
3  難病患者等の自立と社会参加を促進するため、難病団体の活動支援等をはかります。
4  中核市として保健所を設置したことにより、住民自治組織やボランティア等との連携強化をはかり、市民が自ら健康づくりに取り組むまちづくりを推進します。
5  
6  
7  保健サービスに関する詳細な情報の提供および利用申請等をインターネットを通じて可能とするシステムや行政と利用者との相互通信システムの構築、動物愛護や犬、猫などの譲渡に関する情報の提供を検討します。

秋田市トップ総合計画INDEXNEXT


Copyright (C) 2001 Akita City, Japan. All Rights Reserved.
webmaster@city.akita.akita.jp