2000年
4月28日号



シリーズ 人 Person

中高一貫校・御所野学院の校長 柴田義弘さん

ゆとりと個性「自己表現」の力を養う

選抜学力検査なしで中学校と高校を結び、6年間の見通 しを持った学びの場を提供しようとする御所野学院。去年の4月に中学校が、この4月に高等学校が開校し、待望の中高一貫教育がスタートしました。御所野学院の校長に就任した柴田義弘さん(52歳)。新しい船出となる学院の舵取り役としてその手腕に期待がかかります。 「公立の中高一貫校はいくつかありますが、全日制普通科の併設型は秋田市が全国で初めて。秋田市としても勇気がいったことだと思います。学力偏重でない新しい学校のあり方を実現し、教育改革の先鞭をつけるようがんばりたい」。
一貫校は、6年間を通したゆとりの中で、選択科目の拡大、「郷土総合学習」「表現科」の導入、体験活動の充実、65分授業の採用など多くの特色があります。「生徒には、自分が何を学びたいか、将来何をしたいか、自分の考えをしっかり持ってほしい。そして、他人に対し、自分を表現し主張するという、自己表現の能力を身につけてほしい」。「65分授業も一方的な講義だけの授業ではもちません。進め方に工夫が必要となります。しばらくは試行錯誤が続くと思いますが、生徒が主体的に勉強できるようチャレンジしたい」。 にこやかな笑顔を見せつつ話す表情には、これから新しい学校を、新しい歴史を創っていくことへの喜びと自信が感じられます。「イスに座っているのは、性に合いません。どんどん、生徒たちの中に入っていきます」と話す校長の目は、新入生のように輝いていました。


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