第1節 商業・サービス業の振興


現状と課題
  近年、中小商業・サービス業を取り巻く環境は、大きな変革の流れに直面しています。回復実感のない景気状況下において、規制緩和・モータリゼーションの進展を背景とした大型店の郊外出店や、ロードサイドに展開する新業態(*198)の台頭、流通経路の短絡化といった外部要因の変化に加え、長寿化等社会情勢の変化に伴う新たな消費者ニーズや情報化への対応の遅れ、売上不振、経営者の高齢化、後継者不在などの内部要因により、小売業・サービス業の衰退や卸売業の存在基盤の不安定さが増すなど、本市の中小商業・サービス業は、依然として厳しい状況下にあります。
 商業統計(*97)によると、小売業については、従業者数と年間商品販売額は増加傾向にあるものの、商店数と商業力を示す小売吸引力指数(*69)は減少基調にあります。卸売業についても年間商品販売額は増加傾向にあるものの、商店数と従業者数は依然として減少基調にあります。なお、小売業において、特に中央地域における商店数の減少率の高さが際だっており、空洞化が進行しています。
 その一方で、平成11年度に実施した地区政策調査によれば、20歳未満の若い世代や高齢者の多くが、日常的な買物場所として秋田駅前、広小路周辺をあげており、交通弱者の中心市街地に対するニーズの高さがうかがえます。そのため、中心市街地の空洞化に歯止めをかけ、賑わいを取り戻すべく、まちづくりと一体となった商業活性化対策の実施が喫緊の課題となっています。
基本方針
 近年のインターネット人口の増加に対応し、電子商取引(*145)等IT活用事業の促進をはかるとともに、観光・福祉等サービス分野との連携による特色ある商業活動を支援するなど、消費者の多様なニーズに対応する商業地づくりをめざした事業活動を支援します。
 また、流通構造の急激な変化に対応した物流効率化への取り組みや、中心市街地に賑わいをもたらすべく、まちづくりと一体となった商業活動を支援します。
主な施策
1.商業・サービス業活動の促進
   消費者の多様なニーズに対応する商店街づくりを推進するため、商店街単位の取り組みに加え、その枠を越えて全市的・広域的に実施される、IT活用事業や商店街の施設整備といった、各種事業の実施をソフト・ハード両面から支援するとともに、個店についても、その経営基盤の強化を金融面から支援します。
 また、流通構造の急激な変化に対応するため、流通の効率化を支援し、さらに、観光と商業を結びつけた新たな事業活動や、高齢者対応型の福祉サービス的事業の展開など、特色ある商業・サービス業活動を支援します。
2.賑わいのある商業地の形成促進
   地域住民の消費ニーズに対応し、にぎわいのある商店街をはじめとした商業地の形成をソフト・ハード両面から支援します。このうち、中心市街地については秋田市中心市街地活性化基本計画(*17)に基づき、この地区のまちづくりと一体的に行われる商業の活性化事業を支援します。
重点テーマからの視点
1  高齢者の増加は、宅配サービスの希望者や近隣型商店街における最寄品購買者の増加につながることから、高齢者対応型の福祉サービス的事業展開等を支援します。
2  各商業地においても、環境に配慮した事業展開を促進する必要があるため、包装容器を資源化ルートにのせるなど、リサイクルを商店街活動に結びつけた新たな事業展開や商店街の環境整備事業を支援します。
3  高齢者や身体に障害を持っている市民等の利用を考慮し、だれもが利用しやすい商店街づくり等のバリアフリー対応事業を支援します。
4  
5  中心市街地再生のため、秋田市中心市街地活性化基本計画に基づき商業等の活性化事業を支援します。
6  継続的な商業・サービス業の振興を通じて本市活性化をはかるため、その根幹をなす優れた経営者の育成や資質の向上を促進します。
7  関連事業者が電子商取引等ITを自らの生産活動に有効活用できるよう、指導・支援を行います。

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