第3節 母子保健および児童福祉・少子対策の充実


現状と課題
 子どもたちが心身ともに健やかに成長できる社会の実現は、市民全体の願いです。
 このため、妊娠・出産の時期を通しての健康管理を充実させるとともに、産まれた子どもの健やかな成長のために支援を行う必要があります。
 本市における出生数は、ここ数年、ほぼ横ばいで推移しておりますが、合計特殊出生率(*67)を見ると全国平均を下回っております。
 原因として、晩婚化が進んでいること、子育てと仕事の両立が難しくなっていること、経済的負担が重くなっていること、さらには地域の子育て機能が低下していることなどが考えられます。
 このため、家庭における子育てを基本に、子育てに対する社会的な支援の充実が求められています。
 また、近年、保育所等への入所を希望する児童が増えており、施設整備やサービスの向上をはかる必要もあります。
 離婚などが原因で母子・父子家庭となる世帯が増加傾向にあります。
 こうした家庭における子どもの健やかな成長と生活の安定のために、生活相談業務や就労・日常生活援助等の充実をはかる必要があります。
基本方針
 秋田市エンゼルプラン(*7)に基づき、妊産婦の健康管理をさらに充実させるとともに、新生児期の育児不安の解消につとめ、子どもの順調な発育・発達を促します。
 また、乳幼児への虐待や育児放棄などの発生予防・早期発見のため、乳幼児健診時のチェック体制の確立や事後指導の強化、育児相談の充実につとめます。
 さらに、乳幼児の健診体制の充実をはかるとともに、地域における子育て支援者の育成につとめます。
 また、多様化する保育ニーズに対応するため、施設整備や保育サービスの向上、相談業務の充実をはかります。
主な施策
1.妊産婦の健康管理体制の充実
  万全な妊娠・分娩管理をはかるため、妊婦健診における超音波検査の対象者拡大、検査項目の追加などについて検討します。
また、初めて親になる夫婦を対象に、母性・父性の意識を高めるため、両親学級を充実します。
さらに、育児不安を抱く妊産婦への訪問指導を充実します。
2.乳幼児の健康管理体制の充実
  出生から就学まで、一貫性ある健康管理体制の確立につとめるとともに、健やかな発育・発達を促すために健康診査を充実します。
また、発達異常や疾病の早期発見のため、乳幼児健診の事後指導の充実をはかるほか、虐待の発生予防・早期発見のため、問診項目の見直し、相談等の充実をはかります。休日健診等についても、市民ニーズを踏まえ検討します。
3.子育てと仕事の両立支援
  (1)保育所の充実
多様化する保育ニーズに応えるため、保育時間の延長や休日の児童受け入れ等のサービスの拡充につとめます。
また、計画的な施設整備を推進し、待機児童の解消と入所児童の処遇向上につとめます。
(2)子育て支援体制の充実
ファミリー・サポート・センター(*173)に登録する市民による児童の一時預かりや、病気回復期児童の一時受け入れ体制の整備により、充実した子育て支援体制の構築につとめます。
4.家庭・地域における子育て支援
  (1)ネットワークづくりの推進
子育てに関する情報提供および地域で行っている乳幼児学級等への支援を通じ、地域の子育て支援者の育成につとめます。
また、保育所、幼稚園、学校および地域の子育て支援者のネットワークづくりを推進します。
(2)ふれあいや遊びの場の確保
ふれあいや遊びの場を提供するため、保育所の開放等を推進します。
(3)育児に対する不安の解消
母親の孤立感や育児不安の解消をはかり、安心して育児に取り組めるよう、ふれあい保育を開催するとともに地域の育児サークル活動等を支援します。
5.相談体制の充実
  (1)保健・医療・福祉・教育関係者の連携
安心して子どもを産み、育てることができるよう、保健・医療・福祉・教育関係者間の連携をはかり、子育てのニーズに応じた利用しやすい相談体制の充実につとめます。
(2)子どもの養育等の相談
児童虐待など、子どもの養育等の相談に的確に対応し、児童の権利を守るとともに、その健全な育成をはかります。
6.子育てに伴う経済的負担の軽減
  (1)保育料の免除等
保育所や幼稚園の第3子以降の保育料を免除または補助する事業を継続します。
(2)医療費の助成
乳幼児および母子・父子家庭の児童に対し、医療費の助成を継続します。
7.母子・父子家庭福祉の充実
  (1)母子家庭福祉の充実母子家庭については、経済的支援や就労援助を充実させ、生活の安定や自立の促進をはかります。
(2)父子家庭福祉の充実
父子家庭については、医療費や保育料の助成を継続し、相談活動や家庭訪問を充実させるとともに、家事援助員(*40)の派遣等により家庭環境の向上をはかります。
重点テーマからの視点
1  妊産婦および乳幼児の健康維持管理のための施策を充実させるとともに、多様化する保育ニーズへ対応したサービスの提供と相談体制の充実をはかります。
2  
3  女性が社会の中で継続的に自身の暮らしと生きがいのための活動機会を得られるよう、行政と市民が協働で子育て支援活動を行い、共生意識の啓発につとめます。
4  中核市として、多様で充実したサービスを提供するとともに、児童が健やかに成長できる環境整備を推進します。
5  子育てに関する相談の場や、子ども同士のふれあい・遊びの場について、中心市街地への整備を検討します。
6  秋田の将来を担う子どもたちが健やかに、たくましく成長することができるよう、互いにふれあい、成長することができる場を提供するとともに、社会的支援が必要な子どもたちのための相談・支援体制の充実をはかります。
7  保健・福祉サービスや子育てに関する詳細な情報の提供および利用申請等をインターネットを通じて可能とするシステムや、行政と事業者間のネットワーク化について検討します。

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