第1節 学校教育の充実


現状と課題
 学校教育を取り巻く社会環境が変化するなかで、基礎学力を身につけ、心豊かでたくましく、主体的に判断し行動する児童生徒を育成する一方、少子長寿化や国際化、情報科学技術の発展等、時代に対応した教育課題へ取り組むとともに、郷土を愛するふるさと教育の充実が求められています。
 また、全国的にいじめや不登校が深刻な社会問題となるなかで、生きる力の礎となる他人への思いやりや社会性、倫理観などを育む心の教育の充実や教育指導・研究の促進が求められています。
 さらに、中高一貫教育の推進など教育の多様化に対応した指導体制の充実と教育環境の整備をはかるとともに、幼児期教育の充実や特殊教育の充実に取り組む必要があります。
基本方針
 教育改革が進められ、学校の主体性が強調されるなか、教育に求められている課題に対応するため、時代に対応した教育の充実をはかるとともに、創意ある教育活動の推進につとめます。
 また、子どもが自ら学び自ら考える力を育てる学習指導を推進し、個性と能力の伸長につとめるとともに、地域社会や家庭の教育力(*125)の活用をはかります。
主な施策
1.幼児教育の充実
  秋田市幼稚園教育振興計画(*21)に基づき、幼稚園と小学校、地域との連携を促進します。また、幼稚園就園奨励事業(*109)およびすこやか子育て支援事業を実施し、保護者負担の軽減をはかるほか、幼稚園協会および幼稚園の施設設備に対する助成を行い、幼児教育の充実につとめます。
2.小・中学校教育の充実
  (1)生きる力を育む教育活動等の推進
基礎学力の向上と問題解決能力を育む学習の推進をはかるとともに、近隣学校や地域などが協力し、体験を重視した多様な学習活動を通じて、児童生徒の個性の伸長と生きる力の育成につとめます。
また、郷土という共通テーマについて、児童生徒が行政や地域住民と一緒に考え、ふるさとを愛する心を育てるとともに、心の教育(*73)の充実、福祉教育や環境教育の推進につとめます。不登校およびいじめの問題に対しては、専任の相談員を配置するなどにより、引き続き児童生徒や保護者への相談活動等の充実をはかります。
さらに、進展する国際化に対応するため、英語指導助手(*33)等を活用し、国際理解教育の充実につとめます。IT社会への対応については、インターネットやテレビ会議システム等の積極的な活用につとめ、情報教育の充実をはかります。
(2)特色ある学校づくりの推進
学校週5日制や新学習指導要領(*104)の完全実施に伴い、指導内容の精選や指導方法等の工夫改善をはかるとともに、特色ある教育課程の編成や弾力的な教育活動等を推進します。
また、学校のもつ教育機能の活用や施設の開放等を通して、地域社会に積極的に貢献するとともに、地域や家庭との連携による教育活動および人材活用等につとめます。
さらに、開かれた学校づくりをめざし、家庭・地域社会が一体となって教育を推進するため、学校教育懇談員(*43)を設置します。
3.中高一貫教育の推進
  御所野学院中高一貫校における教育の充実をはかるとともに、関係機関等の動向を踏まえながら、今後の中高一貫教育(*137)のあり方について研究を進めます。
4.高等学校等教育の充実
  秋田商業高等学校および秋田公立美術工芸短期大学附属高等学院について、特色ある教育課程の編成により生徒一人ひとりの適性に応じた能力の伸長をはかります。また、施設設備の整備等教育環境の充実につとめます。
5.私学の振興
  市内の私立中学校や高等学校等の振興に向け、協会等を通じて助成します。
6.教職員研修の充実
  多様化する教育課題に対応できる指導体制の充実をはかり、中核市として独自性を活かした参加型の専門研修や課題別研修等、教職員研修(*51)の充実につとめます。
7.健康教育と学校給食の充実
  生涯を通じて自主的な健康づくりが実践できるよう、心と体の健康教育の充実をはかるとともに、適正な学校環境衛生の維持・改善につとめます。
また、小・中学校における給食調理場については、ドライシステム(*160)の導入や設備の計画的な更新により、衛生的な環境整備を進めます。
さらに米飯給食の飯缶方式(*178)導入やランチルームの整備をはかるほか、食材等の安全性に配慮し、より充実した学校給食をめざします。
8.教育環境の整備
  (1)学校施設・設備の充実
[1]増改築等施設の充実
小・中学校の増改築・大規模改造事業(*120)等を計画的に進め、多様化する教育内容に対応した施設の充実をはかり、児童生徒が心のゆとりを持てる教育環境の整備につとめます。
[2]備品等の充実
情報教育の一層の推進をはかるため、国の整備計画に合わせた情報通信ネットワーク環境の整備をすすめます。
また、特色ある教育課程の編成に対応するため、備品および教材教具の充実につとめるとともに、それらの公費、私費の負担区分に関する明確化をはかり、保護者負担を計画的に軽減します。
(2)通学区域の弾力化
小・中学校の選択通学区域(*115)を増やすなど弾力化をはかり、保護者、児童生徒の学校選択機会の拡大につとめます。
重点テーマからの視点
1  幼稚園に就園させる保護者の経済的負担の軽減をはかるとともに、小学校や地域と連携した新たな幼児教育のあり方について検討します。小・中学校については、児童生徒数の減少に対応しながら、充実した教育を行うため、異学年交流の推進や施設開放などを活用した地域との交流により、特色ある学校づくりをすすめます。
2  
3  すべての児童生徒が楽しくかつ安全に学校生活を送ることができるよう、教育環境の整備をすすめます。
4  中核市として専門研修や課題別研修など教職員研修の一層の充実をはかります。
5  
6  一人ひとりの個性を伸ばし、自ら学ぶ力を育成するとともに、郷土を愛する心を育み、家庭・地域社会と一体となった教育活動の推進をはかります。
7  校内外ネットワーク環境の一層の充実をはかりながら、情報化時代に対応した教育の充実につとめます。

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