第3節 道路網の整備


現状と課題
 本市の自動車交通量は、年々増加の一途をたどっており、将来交通量に対応した渋滞対策など都市内交通の円滑化が緊急の課題となっています。
 都市計画道路(*152)については、昭和29年に都市計画決定して以来、市街地の拡大に対応して見直してきました。平成12年3月末現在では、路線数83、総延長269.3kmで、整備率は63.4%であり、今後もその計画的整備が必要となっています。
 生活道路は日常生活に最も密着した道路であり、平成12年3月末の市道延長は1,437kmで、整備状況は改良率78%、舗装率85%となっています。しかし、幅員の狭い道路が多く歩道整備の遅れなど、交通安全や防災の視点から、良好な交通環境とはなっていません。特に、冬季間の円滑な道路交通確保から十分とはいえず、除排雪水準の向上や道路改良、歩道のネットワーク化が課題となっています。
基本方針
 快適で利便性と安全性の高い道路網を形成するため、国・県・市がそれぞれの役割に応じながら幹線道路と生活道路の整備を進め、交通環境の整備充実をはかります。そのため、都心部や地域中心部、交通拠点等を効率的に連結し、コンパクトな市街地形成に対応した道路ネットワークを整備するとともに、それらを補完する利便性の高い生活道路網を整備し、都市内の渋滞緩和や自動車交通の円滑化につとめます。また、駐車場、駐輪場の適正な配置につとめます。
 人にやさしい交通環境の整備充実をはかるため、道路や歩道の安全性の向上、バリアフリー化等を促進するとともに、冬季も良好な交通環境を維持するため、市民の理解と協力を求めながら除排雪、融雪対策につとめます。
主な施策
1.都市計画道路等の整備
  (1) 市街地内骨格的道路の整備
 都市計画道路のうち市街地内の骨格をなす道路として、都心環状道路(*154)市街地環状道路(*82)外周部環状道路(*38)の3つの環状道路、さらには、それらを結ぶ放射状道路の整備促進をはかります。
(2) 国道の整備
 国道7号の浜田・茨島間の交通渋滞緩和をはかるとともに、下浜地区の交通環境を改善するため、秋田南バイパスの早期完成を促進します。さらに、隣接県等との交流の促進、連携の強化をはかるため、他の国道についても整備を促進します。
(3) 幹線道路の整備
 継続整備路線として、南部中央線、横山金足線等の整備をはかるとともに、秋田駅東西間の交通渋滞緩和や交通拠点間の交通機能強化、中心市街地の活性化支援等のために秋田中央道路の整備を促進します。また、新規整備路線の事業化を検討します。
2.生活道路網の整備
  (1) 道路の改良
 地域内の主要道路について優先的に、拡幅などの改良を行います。
(2) 側溝の改良
 雨水排水能力を向上するとともに、道路幅員の有効利用による歩行者空間の確保をはかるため、計画的に道路側溝を改良します。
(3) 舗装道の整備
 未舗装道路の整備を推進するとともに、私道等の整備についても支援します。
(4) 橋梁の整備
 老朽化が著しく、幅員が狭い橋梁の架け替えを進めるとともに、地域間の交通および災害時の緊急路確保のため橋梁新設を進めます。
(5) 地下道の整備
 災害に備えた安全確保のため、地下道の補修を進めます。
(6) 交通安全施設の整備
 道路利用者の歩行・走行空間の安全性を確保するため、道路照明灯・道路反射境等の交通安全施設や歩道のバリアフリー化を推進します。
(7) 交差点の改良
 交差点の形状が悪く、渋滞をきたしている箇所に右折レーンなどを設け、渋滞緩和と安全性の向上をはかります。
(8) 電線類の地中化
 安全で快適な歩行空間の確保や都市災害の防止、情報通信ネットワークの信頼性の向上をはかるため、電線類の地中化を推進します。
(9) 道路管理システムの整備
 情報の一元化による効率的な道路管理をめざして検討します。
3.雪対策の充実
  (1) 除排雪における行政と市民のパートナーシップ確立
 除排雪作業の能力向上を始め、除排雪の円滑化のため、行政と市民が、それぞれ担うべき役割を明確にする新たな制度を検討します。
(2) 雪対策施設などの整備
 冬季の安全で快適な道路交通と歩行者空間確保のため、環境に配慮した新たな雪対策施設(*191)の整備について調査研究するとともに、降雪、凍結予測を組み合わせたシステムの整備を検討します。
4.駐車場・駐輪場の整備
  (1) 駐車場の整備
 都心部における駐車容量を拡大するため、既存駐車場の有効活用を促進するとともに、新たな駐車場の整備については、民間との分担をはかります。
 また、駐車場の利用効率を高めるため、駐車場からの歩行空間の整備を進めるとともに、駐車場案内システム(*138)については、その適切な活用を検討します。
(2) 駐輪場の整備
 秋田駅やその他駅周辺の整備にあわせて、駐輪場の充実をはかります。
重点テーマからの視点
1  長寿化に伴う「シルバー自動車社会」の到来が見込まれるなか、人にやさしい交通環境の整備充実をはかるため、道路や歩道の安全性向上、バリアフリー化等を促進します。
2  環境問題に対する関心が高まるなかで、交通需要に応じた生活道路網の整備によりスムーズな道路交通を実現し、大気汚染や騒音等の発生要因となる交通渋滞を緩和します。
3  安全で快適な生活道路環境を確保するとともに、冬季も良好な交通環境を維持するため、市民の理解と協力を求めながら除排雪などにつとめます。
4  市民とのパートナーシップのもと、利便性の高い道路環境を整備します。
5  市街地内道路交通の円滑化や駐車場・駐輪場の整備とともに、中心市街地の快適な歩行空間を整備します。
6  
7  電線類の地中化により情報通信ネットワークの信頼性向上をはかるとともに、道路や除排雪などの道路情報を管理するシステムの整備を検討します。

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