第5節 雇用および労働福祉対策の推進


現状と課題
 本市の雇用情勢は、長引く景気の低迷により依然として厳しい状況が続く一方で、ものづくりに関する価値観の変化から、特定の業種で後継者不足が深刻化しています。また、労働を取り巻く情勢も、少子高齢化や女性の社会進出などにより、週40時間制(*96)や60歳以上定年制(*199)、介護休業制度の義務化など大きく変動する一方、求人・求職間のミスマッチも存在することから、IT革命等による産業構造の変化に対応した、スムーズな労働移動が求められています。こうした状況の中で、雇用の安定と新たな雇用の場の創出、より的確な雇用情報の提供等が急務となっているほか、労働条件の改善や福利厚生の充実など取り組まなければならない課題も多くあります。
 また、勤労者の職業能力の開発、女性が働きやすい環境づくり、高年齢者の能力活用などの対策にも取り組む必要があります。
基本方針
 新規学卒者、Aターン(*34)者、中高年齢者、パートタイマー等の雇用創出をはかるとともに、性別、年齢、障害の有無にかかわらず、自分の能力を社会に活かせる雇用環境の整備を促進します。
 また、すべての勤労者が安心して働き、豊かな生活が送れる環境をつくるため、職場環境と労働条件の改善を促進し、勤労者のための共済事業を支援するとともに、女性の働きやすい環境づくりにつとめる一方、勤労者の知識や技術習得の機会拡充と各種研修の支援による職業能力開発を促進します。
主な施策
1.雇用の創出と雇用環境の整備
  (1) 雇用の創出
 既存企業の育成と企業の誘致によって雇用の場を確保するとともに、商工業振興施策の充実により、業種横断的な雇用の安定をはかります。
(2) 情報の収集・提供
 関係機関と連携しながら、新規学卒者やAターン者、中高年齢者、パートタイマー等の求人・求職情報をIT活用により効果的に収集・提供します。
(3) 中高年齢者や障害者の雇用対策
 各種助成・給付制度の活用による中高年齢者や障害者の積極的な採用を働きかけるとともに、(社)秋田市シルバー人材センター(*93)の充実強化をはかります。
(4) 若者の定住促進
 若者の市内定住を促進するため、就職指導の徹底やインターンシップ(*31)を推進し、就職意識の向上と優れた人材の確保につとめます。
2.労働福祉対策の推進
  (1) 勤労者福祉の充実
 勤労者福祉向上のため、金融支援対策につとめます。また、労働福祉団体の活動に対し助成を行うとともに、中小企業の福利厚生を支援します。さらに、秋田テルサ(*24)やサンライフ秋田(*77)などの勤労者福祉施設の適正な運営につとめます。
(2) 労働環境の整備
 労働安全衛生や労働災害防止対策の充実と労働条件の改善等を企業や勤労者に働きかけます。
(3) 女性の働きやすい環境づくり
 育児・介護休業法等の周知徹底をはかるとともに、関係機関と連携して各種相談業務を行い、女性の能力が発揮できる環境を整備します。
3.職業能力の開発
   勤労者の職業能力を開発し、求人・求職間のミスマッチ解消をはかるとともに、学卒未就職者や中高年齢者等の技術習得を促進するため、就業援助講習を行います。また、技能者の資質向上や後継者育成のため、技能功労者の表彰、職業訓練センター(*102)の利活用等を推進します。
重点テーマからの視点
1  労働力人口の減少、高年齢化、後継者不足などの課題に対応するため、新規学卒者の地元就職やAターン就職を促進する一方、シルバー人材センターの支援等を通じて高齢者の雇用促進をはかるとともに、女性の働きやすい環境づくりにつとめます。
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3  雇用の創出や雇用情報の提供、仕事と家庭の両立支援等により、それぞれの市民が自分の能力を生かして就業できる環境づくりにつとめます。
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6  ものづくりに対する価値観の変化により、後継者不足が深刻化する中、優れた技術の継承と技能者の育成をはかるため、職業訓練センターの活用促進による専門的技術の習得を進めるとともに、各種技能講習会の情報提供等につとめます。
7  産業構造の変化に伴う求人・求職間のミスマッチに対応し、スムーズな労働移動を促進するため、IT活用により求人・求職情報の円滑な収集・提供をはかるとともに、職業訓練等の支援・助成につとめます。

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